残心について
2014/09/01
長かった夏休みが終わりましたね。暑いのは苦手ですが、夏が終わるのはとても寂しく感じます。特に今年の夏は、雨が多くて夏らしくなかったような気がします。海にも川にも行ってない。もっと太陽と遊びたかった・・・です。
タイトルの残心は、そんな心残り、未練などという意味もありますが、一つの動作を終えた後も緊張を持続する、武芸における心構えの意味もあります。剣道では、気持ちを緩めることなく相手のどんな反撃も瞬時に対応できるよう身構え、気構えていることを残心と言います。
打突後に 間合をとって、直ちに中段の構えとなり正対して相手の反撃に備えるような姿勢を取るか、適正な間合がとれない場合には、自分の竹刀の剣先を相手の中心(咽喉部) につけるようにして反撃に備える姿勢を取ります。剣道試合・審判規則および細則では、残心のあることが有効打突の条件になっています。
また、剣道の試合で一本取った事を喜びガッツポーズなどをしていると、奢り高ぶっていて残心が無いとみなされ、一本を取り消される事もあるそうです。最後の最後まで気が抜けないですね。最後まで注意を払うということに関していえば、茶道の余情残心も同じです。
茶事が終わり、客が退出した途端に大声で話し始めたり、扉をバタンと音をたてて閉めたり、中に戻ってさっさと片付け始めたりすべきではありません。 客が見えなくなるまで、その客が見えない場合でもずっと見送り、名残惜しさの表現します。
剣道は、心の修行にも重きを置きます。最後まで油断することなく心を残し、一つ一つの試合、一人一人の相手を大切に思うことが重要ですね。