錬士・教士・範士について
暑い日が続きますね。室内で行われるスポーツも熱中症になります。皆さんご存知ですよね。水分補給を忘れないよう気を付けましょう。
さて、今回は称号について調べてみます。前回の「昇段審査について」の概要で少し触れただけなので、もう少し掘り下げてみたいと思いまして・・・。
付与基準
称号には錬士、教士、範士の3つがあります。全日本剣道連盟の称号・段級位審査規則には
- 錬士は、剣理に錬達し、識見優良なる者
- 教士は、剣理に熟達し、識見優秀なる者
- 範士は、剣理に通暁、成熟し、識見卓越、かつ、人格徳操高潔なる者
に与えられると記載されています。聞きなれない難しい言葉が並んでいますが、いずれも卓越した素晴らしい人物にしか与えられないのはわかります。弓道、空手道にも範士という称号があり、やはり徳操高潔な人物でないといけないそうです。「道」がつく競技は、技術や勝敗だけではなく人間性が大きく問われます。単なる競技ではなく、精神修行の長く続く「道」なのですね。
受審資格
受審するのにも条件があります。
- 錬士 六段受有者で、六段受有後、別に定める年限を経過し、地方代表団体の選考を経て地方代表団体の長から推薦された者
- 教士 錬士七段受有者で、七段受有後、別に定める年限を経過し、地方代表団体の選考を経て地方代表団体の長から推薦された者
- 範士 教士八段受有者で、八段受有後、8年以上経過し、地方代表団体の選考を経て地方代表団体の長から推薦された者、又は全剣連の会長が適格と認めた者
都道府県にもよりますが、上記の資格以外に、
①剣道実技の修練を続けていること
②連盟が主催する日本剣道形・審判法・指導者などの講習会を定められた回数受講すること
③審判を定められた回数行うこと
などの条件もあります。
日本剣道形、試合・審判、指導法、木刀による剣道基本稽古法、称号・段位、健康・安全および剣道に関する小論文の筆記試験も行われます。
やはり、技術だけではなく剣道に関する知識や心構えなども問われているということでしょう。